ふたりゲーム会−戦略級南北戦争(GJ)−

アメリ南北戦争です。リンカーンは有名ですね。工業化の進みリベラルな北部州と、大規模農場が主体で保守的な南部。南部は人手確保の為、奴隷制の維持を望みますが、州法で奴隷制を認めない州の数が認める州を逆転。危機感を感じた南部州はこぞってアメリカ連邦から独立を宣言。内戦に突入という流れです。
奴隷解放戦争というイメージが強いですが、問題は州が独立する前例をつくってしまうと連邦国家アメリカが弱体してしまう。認めるわけにはイカン! というのが、一番の理由みたいです。実際、独立なんて言い出さなければ南部が奴隷制を維持するのはやぶさかではない、というのが北部の一般的な考えだったそうです。
さて、ゲームの方ですが、ポイントtoポイントのマップで、各戦域に分けられたチット引きで将軍を活性化させて兵士を進軍させる形式です。戦闘も基本的に、兵士の数だけサイコロ振って、大きい目でろ方式の単純なものです。勝ち負けは、北軍が南部の大都市を陥落させると北軍に勝利ポイントが入ります。ゲーム終了ターンまでに、一定数まで達していれば北軍の勝ち。そうでなければ、南軍の勝ちです。まあ、つまるところ南軍は防戦一方ですな。いちおう、各首都を落とせばサドンデス勝ちですが、よっぽど手を抜かない限り落ちないと思います。あと、特定条件を満たすとイベントカードが引けて、いろいろやれます。当初、カードドリブンシステムなゲームをやりましょうという話だったのですが、実はぜんぜんドリブンじゃなかったというのは秘密の話でございます。
ゲームは私が南軍デービット大統領様側でプレイ。うっかり氏がリンカーン大統領。全体のゲームの流れは、史実にのっとり、東部では互いの首都(すごく近い)前面でにらみ合い小競り合いをしつつ、東部海岸では北軍の艦隊が南部の港湾要塞を占領したり、海上封鎖したりして、南軍の生産力を真綿で首を締めるように圧迫してゆきます。西部では、ミシシッピ川流域を主戦場に北軍が南下し、南部の都市を陥落させていく。という流れになると思います。はてさて、実際のゲーム展開がどうなったかと言うと。初っ端、北軍の強襲艦隊が運悪く港湾要塞の占領に失敗、かつ全滅の憂き目に遭います。封鎖艦隊も、ゲームを通じて出目が悪く、次々と損耗して行きます。コノおかげで、わが南軍は後半まで生産力を維持できて非常に楽でした。東部戦線は、北軍の大量の兵力、南軍はそこそこの兵力+リー将軍の優秀な能力が互いに拮抗して互いに手を出せません。問題は西部戦域なのですが、私も何がどうなったのかよくわからないのですが、結論から申しあげますとほとんど戦線が前進しませんでした。いちおう、大都市を一箇所、取って取りかえしての攻防はあったのですが、最終ターンをみてみると、・・・ん? 初期配置と変わってない? 前述のとおり北軍は攻め落としてナンボなので、この場合「南軍の圧勝」でした。うーむ。
全体的に北軍はダイス目が肝心なところで悪かったような気がします。特に、艦隊関係はひどかった。初期でシャーマン将軍戦死しちゃうし。後、やっぱり強引にでもイケイケで攻めたほうがよかったんじゃないでしょうかねぇ、西部は。
余談ですが、このゲーム、戦闘毎に将軍の昇進・負傷チェックがあるのですが、昇進すると率いることのできる兵士数は増えるものの、なぜか大抵の将軍は能力値が落ちます。たぶん、大軍の運用の難しさとか、前線の有能な指揮官が必ずしも総司令官としては優秀ではないとかかんとか、そんな理由だとは思うのですが、我々は、「あ、また保身に走りやがった。」「やれやれ、もう隠居気分ですか。」「人間、出世するとがんばりませんなぁ。」とかそんな会話が昇進のたびに飛び交っていました(w

次回は「ドイツ装甲師団長」(アド・テクノス)です。